「専門家になる」とはどういうことか考えてみた
どうも、tomoです!
突然ですが、あなたは何かの「専門家」ですか?
僕自身、翻訳家・ライターとして活動する上で「専門分野」の重要性を身に染みて感じています。とくに僕は、大学で専攻したドイツ語を生かしたくて翻訳家になったので、これだけは誰にも負けないという専門分野がありませんでした。
翻訳でいうと、たしかに外国語は欠かせない能力ですけど、プラスして何かの「専門家」でなければ、なかなか仕事はもらえません。ドイツ語ができるだけではダメなんです。
でも、そもそも「専門家」ってどんな人なのか。ここをはっきりさせないことには始まらない。
それから、たくさんの選択肢がある中で「専門分野」をどう絞り込んでいけばいいのか。
そして、僕が考える「今の時代の専門家のありかた」。
それから、たくさんの選択肢がある中で「専門分野」をどう絞り込んでいけばいいのか。
そして、僕が考える「今の時代の専門家のありかた」。
今回は、「専門家」について今思うことを書いてみたいと思います。
「専門家」とは、自分の限界を知っている人のこと
まず、そもそも「専門家」とはどういう人なんでしょう。
河合隼雄さんの言葉を借ります。
”自分はこの場所では絶対的に、ほかの誰よりも全体的なことを知り、やっているという自信を持てるようにならねばならないんではないかと思います。
その中で、われわれはどうしても突きあたってきますのは、専門性と一般性ということに関係しますけれども、自分自身の限界ということです。「自分は、まあ、こんなもんだなあ」ということを、何べん思わされるかわかりません。
(中略)
しかし、私は、逆に言いますと、専門家であるということは、自分の限界を知っているということだと思います。つまり、専門家であるということは、自分は何ができるけれども何ができないということを、非常にはっきり言える人のことです。”―『カウンセリングを語る(上) 』(講談社+α文庫)
個人的には、最後の部分にすごく納得しました。
「専門家」は、ほかの誰にも負けない分野を持ち、そこで行う活動に自信を持たなければいけない。ただ、”自分自身の限界”にぶつかるときは必ずある。このとき、”自分の限界”を知ることが大切だと言います。
自分にできることとできないことを理解し、できないことにははっきりと「ノー」と言える人こそ、本当の「専門家」なんですね。
自分の「好き」を極めることが、専門家への道
初めから専門家、なんて人はいません。こつこつと勉強して、ようやく専門家になれるんです。
「何の専門家になっていいか分からない」という人も少なくないと思います。
そんな人はまず、視野を狭めすぎずに幅広くいろんなことを知る努力をしてみる。同時に、「好きなことは何なのか」「何に興味があるのか」「もっと深く知りたいことは何か」を自分なりに少しずつ定義していく。
好きなこと、興味があることなら、勉強するのも苦じゃなくなります。むしろ、「もっと知りたい!」と時間を忘れて取り組めるはず。このとき、人の頭はいちばん物事を吸収しやすくなっている。
つまり、自分の「好き」を夢中で極めることこそ「専門家」への道であり、そのために自分の関心や「好き」を定義する過程を怠るべきではないと思うんです。
「何の専門家になっていいか分からない」という人も少なくないと思います。
そんな人はまず、視野を狭めすぎずに幅広くいろんなことを知る努力をしてみる。同時に、「好きなことは何なのか」「何に興味があるのか」「もっと深く知りたいことは何か」を自分なりに少しずつ定義していく。
好きなこと、興味があることなら、勉強するのも苦じゃなくなります。むしろ、「もっと知りたい!」と時間を忘れて取り組めるはず。このとき、人の頭はいちばん物事を吸収しやすくなっている。
つまり、自分の「好き」を夢中で極めることこそ「専門家」への道であり、そのために自分の関心や「好き」を定義する過程を怠るべきではないと思うんです。
「好き」を極めた専門家に仕事や人も集まる
そんな自分の「好き」を極めた専門家には、自然と仕事や人も集まってくるのではないでしょうか?
少し文脈は違いますが、ブログ「隠居系男子」の中で鳥居さんはこう書いています。
” 22歳で新入社員として入社後、必要にかられて学び始め、やっと資格をとったような人間と、本当にそれが好きで、学生の頃から時間を忘れて没頭してきた目のキラキラした人間、あなたならどちらの人間から専門分野についてアドバイス受けたいと思いますか。” -「21世紀は、好きなモノを仕事にしたほうがいい時代。 」より
僕なら、完全に後者を選びます。好きなことに”時間を忘れて没頭してきた”人 の言葉には説得力が生まれるし、何より魅力がある。
とくに、職がどんどん細分化する現代において、好きなモノを夢中で極めることで仕事につながる、そしてこの傾向はこれからもしばらく続くんじゃないかと思います。
「専門家」としてのありかた
ここまでの話をまとめます。
専門分野では誰にも負けない自信を持つべきで、かつ、自分にできないことにははっきりと「ノー」といえる人こそ本当の専門家である。
その専門分野を絞っていくためにも、まずは視野を広くしていろんなことにチャレンジする過程で、自分の「好き」、また「なぜそれが好きなのか?」をしっかり定義する必要がある。
それから、自分の好きなコトに時間を忘れて没頭してみる。そうやって身に付けた知識や経験が言葉に説得力を生み、やがては仕事になる。
これは、あらゆる分野の専門家についてあてはまるのではないでしょうか。
最後に
翻訳やライティングといった僕自身の活動と重ねてみて思うのは、ある分野のスペシャリストであったとしても「分かる人にしか分からない」という態度はとるべきではない、ということ。
一つの分野を極めた専門家として、自分の知識や考えを一般化し、誰もが分かるように語る。
好きなコトだからこそ、自己満足に終わることなく、読んだ人に伝わる言葉を意識する。
この能力があってこそ、専門知識に価値が生まれるんじゃないでしょうか?
僕も翻訳家・ライターとして、好きな専門分野で誰にも負けない自信を築くために努力や勉強を続け、かつ、その分野に詳しくない人にも話の核を伝えられるような文章を書きたい。
素人でも興味が持て、なんとなくでも心に響くような文章。なかなか難しいことではありますが、常に意識していきたいと思っています。
読んでくださった方にとって、何かのきっかけやヒントになっていれば嬉しいです!
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