ドイツで考える「働き方」
公開日: 2015年12月31日木曜日 ドイツ ドイツ生活 働き方
これまで数回にわたり、新卒を捨て、ドイツで翻訳家兼ライターとしての活動を始めた僕自身の道のりについて書いてきました。
今回は、僕の道のりの続きと、ドイツ生活を通じて変わってきた「働き方」についての考えをお伝えします。
読んだ人が、自分の「働き方」を見つめ直すきっかけになってくれると嬉しいです!
インターンシップ先の会社での働き方
以前にも何度か触れましたが、僕はドイツのある会社でインターンシップをしています。
インターン生を含め、メンバーはわずか六人、全員での活動は、基本的に毎週土曜日のミーティングと日曜日のサッカースクールのみ。
日本の常識からすると少し変わった働き方かもしれません。
「毎日朝九時に出勤し夕方まで働く」場所が会社だと考えていた僕も、ドイツに来た当初、正直この働き方に対する疑念を抱かずにはいられませんでした。
「こんな働き方ってアリなの?」と。
でも、社員の方たちの話を聞いているうちにこの疑問は消えていきました。
週末にのみ活動するのには理由があったんです。
ドイツでは「複業」が正式に認められる
この会社で働いているのはどういう人たちなのか。
なぜ、週末にしか活動しないのか。
その理由は「複業」。
ドイツでは、副業を正式に認めている企業が少なくないそうです。
複数の仕事をすることで、社員が多様なスキルを身に付け、他分野の人たちとの交流を通じて視野も拡がる。
そう考えて、むしろ副業を勧める企業もあるくらい。
僕のインターンシップ先の会社に属しているのは全員日本人ですが、すでに10年近くドイツに在住している方もいて、会社としてもドイツならではの働き方である「副業」を推奨しています。
平日は旅行会社の正社員として勤め、または、現地の大学でデザインを勉強しながら、週末のみこっちの会社で活動。そんな働き方をしている人たちだったんです。
ここ最近では日本でも社員の副業を認める企業が増え始めているようですが、一つの会社に勤めるのが基本だという典型的な日本人思考をしていた僕は、「こういう働き方もあるのか」と少し驚きました。
これからの働き方
このような会社でのインターンシップを通じて、僕は「働き方」についていろいろと考えるようになりました。
今思うのは、
これからの時代、働き方は各個人が自分自身で決めていくものだということ。
決められた時間で、指示された仕事をこなす。そんな働き方は減っていきます。
ただし、「複業」を誰もがすべきだ、と言いたいのではありません。
自分のすべてを賭ける一つの仕事があるのなら、それを極める。企業に勤めながら、自分の趣味を生かして副業をする。お金よりも自分の「好き」が大切だから、毎日ではなく週に数回、もしくは短い時間で働く。
自分のすべてを賭ける一つの仕事があるのなら、それを極める。企業に勤めながら、自分の趣味を生かして副業をする。お金よりも自分の「好き」が大切だから、毎日ではなく週に数回、もしくは短い時間で働く。
十人十色。
「働き方」は、人の数だけあっていい。
大切なのは、「自分で選ぶこと」。
自分で選んだ道であれば、たとえ険しくとも納得して歩むことができる。
「これが自分の道なんだ」と思えば、険しい道のりも楽しめるはずです。
人は「自分にしかできない」と思えたとき、最もモチベーション高く仕事に臨めます。
仕事はやらされるのではなく、自分で選ぶもの。
選ぶためには、自分の仕事観を見つめ直し、「働き方」について考えなければいけない。
その過程で、自分にとって大切なものが見えてくる。
自分の「好き」を生かす道を探そうとする。
こうした道のりを経て辿り着いた「働き方」や「生き方」は、自分だけのもの。
あとは信じて歩み続けるのみ。
行動すれば、何かが起こる
週末はインターン生として活動し、平日は語学学校に通う生活の中、インターンシップを終えてからの自分の進路についても考えてきました。
僕がまず考えたのは、「ドイツで大学に通い、今の会社に置いてもらう」という形。
翻訳家として活動し始め、専門分野を持つ必要があることを実感したこともあり、大学で知識を身につけたいと考えたんです。
しかし、そこには一つ問題がありました。それは「お金」です。
ドイツでは学費が基本的に無料とはいえ、大学に数年間通うとなればそれなりに費用がかかります。翻訳の仕事とインターンシップ先の会社での給料で生きていけるか、正直なところ不安は拭えませんでした。
どうするのが一番いいだろうと迷いながらも、インターネットを中心に翻訳の仕事を探していたとき、フランクフルトの近くにある翻訳会社を偶然発見しました。HPを読むと、ヨーロッパにある日本企業への翻訳サポートを提供しているとのこと。
相手はドイツ人ということで若干不安もありましたが、任せてもらえる案件がないかとコンタクトを取ったところ一度直接会うことになり、11月にオフィスを訪れました。
「翻訳家の数は足りているが、社員が足りないのでうちで働いてみないか?」
思いがけないオファー。
条件を詳しく聞いてみると、
・月100時間を自分で配分して働く
・副業も認める
・立場としてはProjektmanager(この響きに惹かれました!)
ということ。
現地企業で働くことは考えていませんでしたが、僕にとって願ってもない機会だと思い、すぐに契約書にサインしました。
というわけで、僕は2016年、
・フリーランス翻訳家兼ライター
・現地企業で働く
・今のインターンシップ先にも在籍
という形で生きていくことに決めました。
今年の一文字は「信」
先日、インターンシップ先の会社のみんなで「来年の自分を表す漢字一文字」を発表し合いました。
そこで僕が選んだのは「信」。
今までは、自分のやっていることを信じ切れず、迷う時間が多かった。
来年は、自分の進む道を信じて進もう。
「信念」を持ち、こつこつと努力を続け、自分にできることが増えればそれは「自信」につながる。
自信を持って生きることで、周りの人からの「信頼」を得る。
こういった思いを、「信」という一文字に込めました。
誰かの心に響く言葉を、自ら生み出したいという想いが僕にはあります。
言葉の力というのは、「誰が言うか」「どんな物語があるか」に左右される。
だからこそ、自分自身の生き方を通じて、言葉に力を宿すことのできる存在でありたい。
「翻訳家兼ライター」は、自分の「好き」である外国語を生かし、「自分なりの働き方」を追求しようと考えた上で辿り着いた答えです。
ドイツという地で、現地の企業で働きながら、フリーランスの翻訳・ライターとして活動をする人は、そう多くないと思います。
そんな自分だからこそ、届けられる言葉があるはず。
自分だからこそ書ける文章、自分にしか伝えられない言葉、自分だけのストーリーを届けること。
そして、誰かにとって「考える・学ぶ・気づく」機会になるような記事を書くこと。
今回書いた「働き方」についての僕の考えを「理想論」だと言う人もいるかもしれない。
「理想」で終わらせないために、自ら行動し、考え、自分の「生き方」で証明すること。
これが、僕のこれからの目標です。
まとまりのない文章ですが、これがいまの自分の考えです。
今考えることと、一年後に考えることは、違う。
明日になれば、考えが変わっているかもしれません。
だったら、今の自分にしかできない発言をどんどんしていきたい。
そう思っています。
まとまりのない文章ですが、これがいまの自分の考えです。
今考えることと、一年後に考えることは、違う。
明日になれば、考えが変わっているかもしれません。
だったら、今の自分にしかできない発言をどんどんしていきたい。
そう思っています。
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